終わりを決めておかないから損をする。
シャープの支援先、
ほぼ鴻海に決まりそうですね。
ま、後から寝言が出てきたみたいで
覆る可能性もありますが。
で、ちょっと前の社長会見で
「技術は流出しない」
「信頼関係はある」
とおっしゃられてましたが
マジで言っているのであれば
なかなかの夢見るアリスチャンですね、
この方は。
普通に考えたら、
技術をもらえないなら何で支援するの?
と思いませんか。
シャープのブランドが・・・とか
既存の工場が・・・とか
シナジー効果が・・・とか
色々おっしゃるでしょうが
社員の交流を経て技術をもらえなければ
こんな高い買い物をする意味が無いでしょう。
たぶん、ここで社長がおっしゃられているのは
技術者の引き抜きはない、という意味であって
技術自体が盗まれる事はない、
という意味ではないと思います。
ま、しょうがないですよね。
国外に技術を逃したくないなら
国内企業が救ってあげればいいんだし
それこそ税金を投入してもいいんじゃないですか。
それがホントに国益に繋がるなら、ですけどね。
ただ、私の考えとしては
技術は盗まれるものだ、と思います。
盗まれるというと聞こえは悪いですが、
普通に考えたら早晩キャッチアップされるでしょ。
どんなに優れた技術でも
日本人にしか出来ない事なんてないですよ。
世界中の天才たちがしのぎを削っている訳ですから
そりゃいつかは追いつき、追い越されますよ。
じゃあどうしたらいいのか。
最初から技術を売るつもりで
ビジネス設計をすればいいんじゃないですか。
先進的な技術が出来た。
それを商品というカタチにした。
ある程度成果も出た。
そうなった段階で、技術を売る。
それでイイと思います。
技術そのものを売るだけじゃなく
特許で稼ぐ、というのも視野に入れるといいですよね。
市場のサイクルとしては
勇気ある先行者が市場を開拓し、利益が出始めると
それを横目で見てササッと参入する人が出てくる。
その後、ある程度市場が落ち着き
利益がカタいと世間に認知された段階で
一気に参入者が増えてくる。
で、利益率も下がり
稼げる人と稼げない人に分かれる。
みたいな流れじゃないですか。
この市場が落ち着いた段階で
技術を売っちゃうんですよ。
カタいと思って参入してくる人に。
一番大きく利益を取れるのは
先行者として君臨している段階ですので
参入者が増えてきたら
イチ抜けた、でいいと思います。
そんな上手くタイミングが取れるかい!
と思うかもしれませんが
取れますよ、普通に。
開拓者ってのは
ビジネス初期からのデータを持ってますよね。
という事は、利益率の推移とかが分かるでしょ。
ですので、タイミングは簡単にとれます。
なんか利益率が下がったな・・・
という時点で売却を検討すればいいのですから。
要は、最初からその視点を持っているかどうか、ですよ。
ハナからその着地点を持っていれば
データや雰囲気に敏感になれます。
その着地点をもっていないから
後になってバタバタするんですよ。
だいたい、終わりを考えてビジネスを始めてないでしょ。
この人たちは。
どこで終わらせるのか、
利益確定のタイミングはどこなのか、
考えてませんよね。
惰性でダラダラとやっちゃう。
で、気付いた時には手遅れになっている、みたいな。
まぁ、法人と個人の違いはもちろんありますし
雇用している会社と一人ビジネスの違いもありますが
最初からどこを着地点とするのかを
決めていないから、こういう事になるのです。
この件から私たちが学ぶべきなのは
あらゆるビジネスは、
始める時点で終わりも決めないといけない、と。
要は、最初から落としどころを決めておかないとダメ、と。
そういう事ですね。
逆に落としどころを決めておけば
シナリオが出来上がりますので
判断もぶれないですし
行動も継続しやすいですよね。
ビジネスの利益が確定するのは
そのビジネスが終わった時です。
我々は大企業ではありません。
個人ビジネスです。
いくらでも小回りが利くわけで
それが我々の強み、メリットでもあるのですから
十分に活かして戦いましょう。
いつまでやるのかは不明確であったとしても
そのビジネスの役割ぐらいは決めておきましょう。
例えば、せどり。
せどりはいつまでやるんですか。
せどりはどこまで行ったら辞めるんですか。
せどりに求める役割は何ですか。
この中のどれか一つは決めておかないと
最終的な利益は確定しませんし、
最終的な利益を想定出来ません。
後でバタバタするのがイヤなら
今、しっかりと決めておきましょう。
着地点をしっかり決めておけば
タイミングも計りやすいですし
活動もスムーズですからね。