会社員も個人事業主です。
橘玲さんの【貧乏はお金持ち】を
買って読んでみました。
ええ、kindleで。
単行本も持っているし
文庫も持っているんですが
あえてkindle版も買ってみました。
kindleで読んでみたかったんですよ。
ていうか、kindleで買ってみたかった、かな。
PCからしかkindle本を買った事が無かったので
kindleから直接買ってみたかったんですよね。
普通に買えて、スムーズでしたよ。
kindle、すげぇ。便利ですわ。
ま、それはともかく。
相変わらず、素晴らしい本です。
まえがきの時点で
私の心に刺さりまくりましたよ。
特に、会社員でも自営業でも
個人事業主には変わりない、的なフレーズが
メチャクチャ刺さりましたね。
自営業者が個人事業主なのは当然として
会社員が個人事業主なの?と思われるでしょうが
会社員も個人事業主なんですよ。
自分が持っている資本、
つまり、労働力を会社に買ってもらっているので。
自営業者は商売相手が市場であり世の中なのですが
会社員は商売相手が自分の会社、なんですね。
会社に自分の労働力を買ってもらっている。
会社に自分の労働力を売っている。
この感覚を持っているかどうかで
その後の人生が大きく変わると思うのですが、どうでしょうか。
人的資本という考え方ですが
あなたのお給料はあなたの能力と相性に比例します。
あ、アレですよ。
比例すると言っても
能力が低いからお給料も低い、ではありません。
あなたの能力とお勤め先の会社がマッチしていないと
当然ですが低くなっちゃいますからね。
例えば、
不動産関係の知識、技術があるのに
飲食店で働いても最大限の評価は頂けないでしょ。
つまり、
あなたの能力を一番高く買ってくれる相手と商売しないと
あなたの人的資本を最大限活用する事にならない、と。
お給料の高い低いは
その人の能力もありますが
商売相手の需要も関係あるのです。
あとはまぁイヤらしい話、
その商売相手がお金を持っているかどうか、
という事もありますよね。
お金を持っていれば
多少色付けてお支払頂けるでしょうし
お金を持っていなければ
値切り倒してくるでしょうから。
そう考えると、自営業は商売相手が世間ですので
会社員とは商売相手の規模が違うから
ある程度選べるメリットもありますよね。
商売相手の規模が全然違うんだから
そこから得られる収入も全然違うんですよ。
だから、
自営業が会社員よりも比較的稼ぎやすいのは
市場規模の違いもある、と思います。
ネットで世界中の人と低コストで繋がれるからこそ
そういう考え方が出来るわけですよね。
いやぁ、良い時代に生まれたわ・・。
ただ、
だからと言って自営業が最高に良いのか、というと
決してそうでも無かったりします。
何故か?
自営業は商売相手が広くてデカい分、情がありません。
切られる時はスパッと切られる。
そこには躊躇も道徳も労働法もありません。
会社員であれば
商売相手の会社が労働法で縛られているし
毎日顔を合わせるわけだから情が生まれるでしょ。
情が生まれれば道徳が働く。
道徳が働けば躊躇も生まれるのです。
商売相手に守ってもらえる事があるなんて、
素晴らしい世界だと思いませんか。
それに、商売相手とチームで稼ぐわけだから
集団でしか得られない高揚感、充実感も味わえるしね。
だから
自営業と会社員のどちらが良いのか、なんて
本来は自分にしか決められないわけですよ。
どちらにも良い所があり、
どちらにも悪い所がある。
自分が何を優先するか、
何を大切にしているかによって
選ぶべき道が変わってくるのです。
それを選べる事が自由であり、
その自由を得る為には
自分である程度お金を稼げないとダメ、と。
で、ここで
自分でお金を稼ぐなら自営業しかないじゃん、
と思った場合はちょっと頭が固いですね。
商売相手を変えても稼げるスキルがあれば
会社員でも充分やっていけるでしょ。
例えば、トレーダーなんて
会社は関係ないですからね。
相場と向き合える環境と資金さえあれば
どの会社でも普通に働けます。
プログラマーとかもそうですよね。
経理とかもそうでしょ。
接客とかもそうですよね。
不動産販売とかもそうだし。
要は自営業と会社員との違いは
自由度の幅の違いであり
自由度が高まれば収入は増えやすいが舵取りが難しくなる。
逆に自由度が狭まれば収入は増えにくいが舵取りは楽チン。
どちらをどこまで優先するのか。
そのグラデーションの調整が
人生の難しいところであり、楽しいところでもありますね。
ま、決め打ちしないで
色んなケースを想像してみるといいですよ。
自分は会社を相手に商売をしている。
自分の労働力を会社に買ってもらっている。
その意識を持っていれば
いろいろなケースが見えてくるでしょうし
未来も開けてくると思いますからね。
という事で、良かったら読んでみて下さい。